十二指腸潰瘍の元凶ピロリ菌との関係

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今やピロリ菌が胃や十二指腸の炎症や潰瘍の主要原因

となっていることは、多くの人が認識していることと思います。

では、ピロリ菌は何処から人間のお腹の中へ入ってきて、どうやって炎症や潰瘍を起こしているのでしょう?

ピロリ菌はどこから?

現在の日本において、50歳以上の人の7割~8割の人がピロリ菌に感染していると言われています。
また、40歳以下では急激に感染率が減少し、30歳以下では1割程度の感染率だそうです。

なぜ50歳以上と30歳以下では感染率にかなりの差があるのか?
それは飲料水を介して人へ感染したと考えられており、上下水道が十分普及していなかった時代に生まれた人のピロリ菌感染率は高く、上下水道が完備され衛生環境が整った現代ではピロリ菌の感染率は著しく低下し、若い人の感染率は低くなってきたということです。

また、ピロリ菌感染を予防する方法は、親から幼児への食べ物の口移しに注意することが役立つと考えられます。

なので、潰瘍持ちの私は子供たちに対して、私の使った箸やスプーン、ストロー等を使いまわすことを厳禁としてきました。
潰瘍の痛み苦しみを子供たちに味合わせたくは無いですからね。

なぜピロリ菌が十二指腸潰瘍を?

ピロリ菌が胃壁に取り付くと細胞を弱めてしまう毒素を出し始めます。
すると菌をやっつけようと血液中の白血球が付近に集まります。
両者の戦いが大きくなると、胃の壁を傷つけ、胃の守っている粘液を減らし、
酸の攻撃を受けやすくしてしまうので、胃粘膜の消耗を早め、粘膜が炎症を起こして胃炎になったり、胃炎や胃や十二指腸の粘膜が深くえぐられて消化性潰瘍を発症させる要因になります。

ピロリ菌を除菌して健康な十二指腸を取り戻す

.ピロリ菌感染の確認

尿素呼気試験法>
尿素を含んだ検査薬を内服し、息を吹いて20分待つだけで
結果がわかります。
尿素呼気試験法は服用前後で呼気に含まれる二酸化炭素の量を
比較する検査方法です。

検査方法は

  • 検査薬を飲んでいない状態の息を採取します。
  • 検査薬を飲んで、口をゆすぎます。
  •  5分間、左を下にして横になり、胃に検査薬を広げます。
  • 15分間、座った姿勢で胃の中の化学反応を待ちます。
  •  再度、息を採取して、機械で成分を分析します。

内視鏡による方法>
内視鏡検査では、胃炎や潰瘍などの病気があるかどうかを直接観察して調べますが、それと同時に、胃粘膜を少し採取しそれを使って検査する方法です。

.ピロリ菌の除菌療法

1種類の「胃酸の分泌を抑える薬」と2種類の「抗菌薬」の合計3剤を服用します。1日2回、7日間服用する治療法です。
正しく薬を服用すれば1回目の除菌療法の成功率は約75%といわれており、最近では約90%とする報告もあります。

*注意点として、除菌療法を始めると、軟便、下痢、味覚異常などの
副作用がおこる場合があります。
(私の経験では、特に副作用はありませんでした)

一次除菌療法で除菌できなかった場合は、再び7日間かけて薬を飲む、2回目の除菌療法を行います。2種類の「抗菌薬」のうち1つを初回とは別の薬に変えて、再び除菌を行います(二次除菌療法)。
一次除菌療法で除菌ができなかった場合でも、二次除菌療法をきちんと行えば、ほとんどの場合、除菌が成功すると報告されています。
(私の場合、2回目の除菌療法でもピロリ菌を退治出来ませんでした。
担当医からは、「現在の医学ではここまでです。」と悲しい一言

しかし、安心して下さい。
現在の医学では更にもう2回除菌療法が追加されました。♪
ですが、この2回に関しては保険が適用されず、自己負担になるそうです。

まとめ

現在は衛生環境も良くなり、若い世代においては
ピロリ菌の感染率がかなり低下しており、
また、除菌も4回まで行うことが出来るようになったことで
ピロリ菌を原因とする、あの内臓をギューッと締め付けられるような
潰瘍の痛みを体験する若者はほとんどいなくなるのでしょう。

今後はストレスや食生活に気をつけて
健康な胃や十二指腸を保って行きましょう。